こんばんは。
今回はエモバンドの楽曲から良い感じの曲10選を紹介します。
エモとは?
80年代から流行したハードコアパンクをルーツとしたパンクロックの一派生系のジャンルです。
80年代中頃に、ハードコアの中でも激情的な世界観や、叙情的なサウンドやアプローチを行うバンドが現れ、次第に「エモ」というジャンルが確立されていきます。
アメリカでは90年代中頃~2000年代にかけてがエモの最盛期と言え、数々のバンドが音楽市場のメインプールに参入していきました。
日本ではeastern youth辺りが有名どころのバンドなんじゃないかと思います。
エモのサウンドの特徴:
- 時代ごとにサウンドアプローチの傾向が変化していく
- 初期はポップパンクやハードコア的なサウンドメイクの傾向が強く、ボーカルも言葉を吐き捨てる様な歌い方が目立つ
- インディーロックを融合したテイストが徐々に浸透しはじめ、飽くまでポップパンク的なサウンドは基調にしつつミニマルな音作りになっていき、ポストロックの様なアプローチを感じさせる叙情的なクリーンギターの多用や、シンセサイザーが起用されたりする
- 現在のエモは、ポストハードコアやシューゲイザー、マスロック、ピアノロック等の音楽性と親和性が高く、明確に定義付けることは困難なジャンルでもある
エモで良い感じの曲10選
1.At The Drive In「One Armed Scissor」
僕もエモの入りもこの曲からですね。数あるエモバンドの中でも特にハチャメチャというか、テンションが高いバンドです。
時折入るクリーンギターのセクションが非常にクール。
セドリックのボーカルスタイルは、パンクもそうなんですが、ファンク寄りの要素も感じますね。
2.Sparta「Cut Your Ribbon」
ATDIのメンバー達が新たに結成したバンドであるSparta。
ATDIから引き継がれたグルーヴ感、疾走感が気持ちいいこの曲ですが、ジムのボーカルスタイルは割とオルタナ臭もする様な感じ。高音部のシャウトとクリーンな低音部とのメリハリに凄く引き込まれます。
3.The Academy Is...「About A Girl」
とんでもなく爽やかなMVもさることながら、ポップさド直球のThe Academy Is…のこの曲は、聴いたことある方も多いのではないだろうか。
典型的なポップパンク的曲調から開放感のあるサビへ突入する構成が心地いい。
結構キャッチーな曲だと思うんですが、キャッチーさの押し売り的なものを感じさせない絶妙なラインの曲。
MVのパッツパツのVネックカットソーが時代を感じさせる。
4.Circa Survive「The Amulet」
Circa Surviveの幻想的な雰囲気を感じさせるバラードであるこの曲。
哀愁を感じるメロディや浮遊感のあるクリーンギターは、表層的な感情吐露というよりは、内省の要素を強く感じさせる。
時折入る歪んだギターのアクセントもいい味を出してますね。
MVの世界観にも目を奪われる。
5.copeland「Good Morning Fire Eater」
優しげなファルセットとアンビエント的なサウンドアプローチとは打って変わって、ドラムの手数の多さも特徴的であるこの曲。
時折入るシンセ?ギター?の音が癖になる。
copeland自体好きなバンドなんですが、この曲は何回聴いてても飽きないですね。ツボです。
6.Ivoryline「"Instincts"Tooth&Nail」
こちらは結構直球でかっこいい系のエモい曲ですね。
王道を感じさせつつ、「おっ」と思わせるコード展開、静と動のメリハリなど、創意工夫を感じる楽曲。
(ちなみにIvorylineの曲はあまり聴いたことないので、深掘ろうと思ってます)
7.akutagawa「聞こえないフリ、をしてただけ」
日本のバンドであるakutagawa。
楽曲としてはポストロック的なアプローチが強く、ボーカルよりもバンドサウンド先行な作りとなっている。
ベースのグルーヴ感のあるフレーズが気持ち良いですね。この曲は聴いていて、いつの間にか終盤の反復的なフレーズが癖になってしまっておりました。
8.The Sound Of Animals Fighting 「All Is Ash Or The Light Shining Through It」
恐らくTSOAFはアヴァンギャルド過ぎてエモという界隈からは少し外れると思いますが、面白い曲なので紹介。
プログレッシヴな展開や、随所にテクニカルな部分が目立つこの曲ですが、しっかり乗れる様なセクションもあって、ここは結構エモ要素がある。
果たしてステージ上で踊るコンテンポラリーなダンサーは必要なのかという疑問も湧きますが、そのカオスさも持ち味といえば持ち味。
9.Cursive「From The Hips」
ポップソング的なニュアンスも得意しているCursive。
この曲は序盤にAORの様な展開が続きますが、次第にギアが上がってエモーショナルな雰囲気になっていく流れが素晴らしい。
このバンドについては、この音楽性の通りライブは結構マニアックな雰囲気というか、ポストロックの様な空気感が強いですね。
10.weezer「Buddy Holly」
恐らくweezerはエモを語る上では外すことは出来ないバンドでしょう。
従来のパンクのイメージとは異なり、非常に大人しめのルックスや攻撃性の欠片もない歌詞観は確実に、後世のエモにも影響を及ぼしている筈。
Buddy Hollyも非常に有名な曲で、今でこそスタンダードなポップパンクに聞こえますが、当時のパンクシーンを考えると、結構な内容の歌詞観。
おわりに
エモについては歴史を振り返っても現在までに非常に多様なアプローチがあり、なかなか定義付けがしづらいだけに、ピックアップするのに苦労したんですが、今回はいわゆるスクリーモと言われるであろうちょっとヘヴィなアプローチの入った楽曲とか、シンセポップ的なものは省いて紹介しております。
その辺はまたどこかで。
エモについては、歴史から振り返っている良い記事を発見したので、下記に紹介しておきます。