僕の主たるリスニングツールはSpotifyで、高音質で聴きたいやつはダウンロードで買うこともある。
となるとCDラックからCDを取り出して聞くのは億劫で、最近ではすっかりCDトレーは埃を被ってしまっている。
という個人的な状況はさておき。
spotifyの国別チャートってあるよね
Spotifyで国別の再生回数ランキングあるじゃないですか。あるんですけど。
時々色んな国のランキングを覗いて見たり聴いたりします。
そうすると結構色んな傾向が見えてくるんですよね。
地域的な共通点とか、その文化圏特有のブームメントとか。
その中で1つ圧倒的に言えることがあって、日本の音楽ブームは圧倒的に独特です。
そりゃあ、ガラパゴスケータイなるものが発達したのも納得だわ。
日本って欧州文化を踏襲して急激な発展を遂げた国だと思うんですが、それ以上に独自的文化を発達させるのが巧みな国だよなと思います。
むしろそっちの方が得意なんでしょうね。非常に面白い。
では、実際に見てみましょう。
※ランキングについては、2020/1/28時点での話です
アメリカ
アメリカのブームメントは大体皆さんある程度想像が付くんじゃないですかね。
基本的にブラックミュージック寄りのエレポップや、ハイファイなヒップホップが上位を支配しています。
圧倒的な再生数を誇るのがOlivia Rodrigoの新譜。
アメリカも結構若手推しな傾向が見て取れます。やはり若さは強い。
The Kid LAROIについても、結構エレポップなスタイルが強いですが、新曲のWITHOUT YOUはアコースティックな感じで良い意味で浮いている。
イギリス
UKについても、基本的な流れは変わらないですね。
この2つだけを見ても、やはり音楽的な主流はエレポップとヒップホップと言えそうなのかなと。
一方で、UKはエドシーランみたいにフォーキーなシンガーや、アークティックモンキーズみたいな、割とメロディアスな展開が得意なアーティストが上位に食い込むことが多いので、その辺りがアメリカとの差分と言えそうです。
ロシア
ロシアはご当地名物的なアーティストが上位に揃い踏みしています。
ヒップホップが強いのは昔からですね。ここはあまりブレてない様な気がしてます。
あまり存じ上げないですが、Koroi i Shutというパンクバンドもランクインしてます。ただ、音楽ジャンル的にはそんなに流行ってるという訳ではない筈。
US、UKと比べても主要言語も違いますし、比較的独特さを放つランキングかなと思います。
あと、ザ・ウィークエンドは幅広い国でランクインしてるんですよね。凄い。
ブラジル
ブラジルもロシアと同様、その地域性がもろに出る様なラインナップです。
共通して言えるのはやはりヒップホップが強いということ。
ラテンの国はレゲエも強いですね。この辺りが地域特有の特徴と言えると思います。
もうこの辺りの国は知らないアーティストが多すぎるので、特に語れることはないんですけど、なるほどなーと思いながら聴いてます。
スペイン
スペインについては、同じくスペイン語が公用語であるコロンビアやプエルトリコ等のアーティストが上位に食い込んでいる。
上述の国と比べると、エレポップが割と強い傾向にはありますね。次いでレゲエやヒップホップといったところでしょうか。
バッドバニーはUSでも人気なラッパーですが、ラテン語圏ではトップオブトップの1人でしょう。
多分僕の耳が腐ってるんだと思うんですが、正直ブラジルとかスペインのチャート上位の曲を聴いてると、大体一緒に感じてくるのはここだけの話。
ドイツ
ドイツについては、このチャートを開くまでバンドサウンドのイメージが強かったので、その偏見が覆された記憶が新しい。
ここでもヒップホップの傾向が非常に強いですね。
強いて言うならばティエストの様なダンスフロアのトップDJがランクインしてる辺りは堅実だなって思います。
余談ですが、僕はドイツのDJではマルセル・デッドマンが一番好きです。
ノルウェー
ノルウェーもエレポップの傾向が強いですね。
The Kid LAROIが上位で存在感を見せている。
逆にヒップホップの類がそんなに目立たないのはこの国ならではなんですかね。
(悪魔崇拝的な暗黒な音楽の印象が強過ぎて、そんなに分からない)
インドネシア
アジア圏は比較的メロディアスな曲が上位に組み込みやすいっぽいです。
Nadin Amizahはインドネシアのシンガーの様ですね。
エレポップがメインでトレンドでありつつ、一昔前のアメリカで流行していた様な、結構懐かしい香りのするメロディを持つ曲が多くランクインしている様な印象です。Conan GrayのHeatherが入っている辺り、恐らくこういう幻想的な曲調を好みとする人達がインドネシアには多いのかもしれません。
あとは、BTSがランクインしてるのもポイント。韓国グループはアジアでは無類の強さを誇ります。
台湾
台湾もブームメントとしては独自の流れを持っていますね。
しっとり系のバラードソングが多く上位に上がってきています。
そして、LiSAの炎が謎のランクイン。日本市場はやはり一定の反響をこの国に及ぼす様です。
更にアリアナ・グランデやテイラー・スウィフト、エド・シーランなどが上位に食い込んでる辺り、若干ミーハーではありつつ海外へのアンテナも割と張っているのかなという気がします。
あとはあれですかね、何だかんだ英語はそこそこ浸透してますしね。日本に比べたら。
日本
そして我が国日本。
燦然とトップに輝くBTS、以降はほぼ国内産の音楽。
いや、凄いですよねこれ。音楽性に関しては、まず地域性というものが通用しない完全に日本独自の音楽的トレンドを生み出しています。
メロディの工夫性が際立つ。これぞJ-POPという感じ。結果的に強烈な個性を残していると言って良いと思います。島国という環境の影響もあるんですかね。でもイギリスはそんなにだもんな。
更に現代に於けるバンドサウンドの曲の多さね。この辺は恐らく他のどの国と比べても異色な傾向なんではないでしょうか。
むしろこの中に加わるBTS、凄い影響力だなと思います。
で、色々ある中でも最も特筆すべきはサウンドメイクが独特ですかね。
音数が多くてぎゅっと詰まっているサウンドの傾向が著しく強い。
それと多分日本人ってハイの帯域が強めの音が好きなんですよね。若干キンキンめが好きというか。
だから洋楽を聴いた後に邦楽を聴くと、結構やかましく感じたりもする訳です。
あと、ボーカルがでかい。マジででかい。
瑛人の香水なんか、何をそんなにでかくする必要があるのか。
そもそもこの手の音楽にしちゃあ、コンプかけすぎな気もするんですよね。
という感じで、現代の日本の音楽ブームは世界のトレンドに左右されづらいのです。
まあ、かのフランシスコ・ザビエルも日本でのキリスト教布教は頓挫の道を辿ったらしいですからね。関係あるのか知らんけど。
まとめ
- 世界的な主流はヒップホップやエレポップ
- ラテン語圏ではレゲエが強い、アジア圏ではメロディアスな曲が主流など、地域性での独自性が見てとれる
- その中でも日本に於いては地域性という概念が通用せず、独自の音楽ブームを築いている
- 日本では世界的なトレンドであるヒップホップがそんなに浸透しない
という感じで、spotifyの国別プレイリストを聴くだけでも面白い傾向が掴めるんではないかと思います。
暇があったら是非チェックしてみてください〜〜〜〜