こんばんは。
今日はつい先日リリースされたとあるアルバムが非常に良かったので、という話。
King Gnuの常田大希率いるプロジェクト、millennium paradeの新譜「THE MILLENNIUM PARADE」ですね。
どこかの記事でも新進気鋭の音楽集団と称されていましたが、その名に違わぬハイクオリティな渾身の一作。圧巻ですね。
一方でKing Gnuの方で表現している音楽性とは大きく毛色が異なる作品で、そこのリスナーが主に持っている嗜好とは割と小さくないズレがあるかもしれません。
Track
(イチオシは太字)
#1. Hyakki Yagyō
#2. Fly with me
#3. Bon Dance
#4. Trepanation
#5. Deadbody
#6. Plankton
#7. lost and found
#8. matsuri no ato
#9. 2992
#10. TOKYO CHAOTIC!!!
#11. Philip
#12. Fireworks and Flying Sparks
#13. The Coffin
#14. FAMILIA
14トラックありますが、トータルタイムは39分。結構サクッと聴けるかもしれません。
ただ、かいつまんで聴くというよりは、冒頭からの流れを楽しみながら聴くような構成になっている感じ。
冒頭から力強いファンク的グルーヴが突き刺さる#2
ベースのスラップのサウンドと、シンセの質感が気持ちよい#3
変則的なキックのリズムとアンビエント感が強いボーカルとピアノの融合が個性を放つ#7
オルタナっぽいアプローチのベースの上に絡むオーケストラが新鮮な印象を与える#9
ヒップホップな展開の上に乗っかるスウィング的なサウンドが非常にかっこいい#11
あたりが個人的に刺さりました。
常田大希式ワールドミュージック
非常にジャンルの特定が難しい作品となっており、個人的に端的に表現するなら「常田大希式ワールドミュージック」。こんな感じですね。すいません適当です。
祭りの喧騒が聴こえてくる導入部から展開されるヒップホップやジャズ・ファンク的サウンド。
曲間を紡ぐアンビエント的表現。
時にはテクノ的なリズムが展開され、終いにはそこに溶け込むオーケストラが荘厳に響き渡る。
多種多様なジャンルが絶妙に絡み合った楽曲が良い流れ、塩梅で配置されており、作品に究極的な広がりと奥行きを齎してくれています。
トラックごとにサウンドアプローチや歌うボーカリストが違うなど、編成がフレキシブルなこのグループですが、表現の核たるものも揺らがず、統一感を持ったまま楽曲の表現に幅を与えている印象。
各楽曲がそれ特有の個性を持っており、途中でだれることもなく新鮮な気持ちで聴けるんではないでしょうか。
現状のJ-POP界に楔を打ち込む希少な存在
彼くらいの認知度がある人間が、こういった必ずしもキャッチーではない、プロフェッショナルでマニアックな素晴らしい音楽を提供してくれるっていうのは音楽シーンにとって非常に有益ですよね。
リスナー達に新しい感性を芽生えさせてくれる可能性を持つものを、インプレッション数の期待値を大きく持ってお届け出来る人ってなかなかいないと思うので。
勿論彼の作る楽曲は、King Gnuの様なポップでキャッチーな面に於いても凄く良いんですけどね。
おいしく楽しませていただきました。ありがとうございました。
追記:
Teaser動画もハイセンス過ぎてやばい。
こちらも必見です。